竜巻から身を守るために「竜巻注意情報」を活用しよう

竜巻による被害とは何か？

竜巻は、積乱雲に伴う強い上昇気流により発生する激しい渦巻きで、その被害域は幅数十メートルから数百メートルに及びます。

その短時間で狭い範囲に集中する性質から、甚大な被害をもたらすことがあります。

日本でも、竜巻によって住宅地が甚大な被害を受ける災害が度々発生しています。被害の具体例としては、屋根や壁の破損、自動車の大破、飛散物による家屋への被害などがあります。

竜巻は季節を問わず発生しますが、特に積乱雲が発達しやすい夏から秋にかけての発生確認数が多くなっています。

また、竜巻だけでなく、「ダウンバースト」や「ガストフロント」と呼ばれる突風による被害もあります。これらの突風にも注意が必要です。

気象庁では、竜巻やダウンバーストなどによる激しい突風が予測されるときや、目撃情報が得られて竜巻等が発生するおそれが高まったと判断した場合に、「竜巻注意情報」を発表しています。

竜巻注意情報は、雷注意報を補足する情報として、“○○県南部”など天気予報と同じ地域を対象として発表し、防災機関や報道機関へ伝えるとともに、気象庁ホームページでお知らせしています。

竜巻発生確度ナウキャストは、気象ドップラーレーダーなどから「竜巻が今にも発生する（または発生している）可能性の程度」を推定し、これを発生確度という用語で表します。

竜巻発生確度ナウキャストは、竜巻の発生確度を10km格子単位で解析し、その1時間後（10～60分先）までの予測を行うもので、10分ごとに更新して気象庁ホームページで提供します。

竜巻から身を守るためには、まず空を見て周囲の天気が変わってきているか確認し、発達した積乱雲が近づいている場合にはただちに頑丈な建物に移動するなどの安全確保が必要です。

また、竜巻の恐ろしさは、巻き上げられた瓦や看板などが猛スピードで飛んでくることにあります。これらの飛散物に当たると、命を落としたり重軽傷を負ったりする可能性があります。

そのため、周囲の空の様子に注意して、いざというときには自ら身の安全を確保することが大切です。

竜巻注意情報が発表された場合、まずは自分の身の安全を確保することが最優先です。その上で、情報を周囲の人々にも伝え、共に安全な場所へ避難することが重要です。

また、竜巻発生確度ナウキャストを活用して、自分の居住地や周辺地域の竜巻発生確度を確認し、適切な行動を取ることが求められます。